セミナー世界の鉄鋼業、2040年脱炭素化に向けて変革への15の洞察と日本の選択

2023年7月12日

in English

気候危機が深刻化する中でも、これまで鉄鋼業は「排出削減の難しい部門」とされてきました。しかし、鉄鋼生産の脱炭素化を実現しなければ1.5℃目標を達成することはできません。

そこで、自然エネルギー財団では、「世界の鉄鋼産業の脱炭素化に関する15の知見」を公表したドイツのシンクタンク「アゴラ・インダストリー」のウィド・ウィチカ氏を招き、鉄鋼業脱炭素化の方途を議論するセミナーを開催しました。この「15の知見」では、世界の鉄鋼業が2040年代初頭までに、排出ゼロを達成することが可能であるとの分析を示しています。

ウィチカ氏は鉄鋼、化学、セメントセクターの脱炭素化のエキスパートとして、ヨーロッパの様々な産業の脱炭素化プロジェクトを進めてきました。現在は、アジアを含め、世界の鉄鋼企業・スティクホルダーとの対話をすすめながら、グローバルな鉄鋼業の変革の促進に取り組んでいます。

また、本セミナーでは、日本の鉄鋼業の脱炭素化に向けた動きについて、現状と課題を自然エネルギー財団から報告しました。投資家や企業の視点からの問題提起も加え、ウィチカ氏とともに、日本の鉄鋼業脱炭素化をいかに進めるべきか議論を行いました。

プログラム(敬称略) 日英同時通訳あり

[司会]相川 高信 自然エネルギー財団 上級研究員

開会挨拶
大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事

はじめに
相川 高信 自然エネルギー財団 上級研究員資料DL

講演1「排出削減の難しい部門」から「削減しやすい部門」へ:世界の鉄鋼業の脱炭素化の加速化とグリーン鉄貿易
ウィド・ウィチカ アゴラ・インダストリー プロジェクトマネージャー 資料DL

講演2 日本の鉄鋼業の脱炭素化の現状と課題
西田 裕子 自然エネルギー財団 シニアマネージャー(気候変動)資料DL

問題提起
[投資家の視点から]
 竹内 靖典 コーポレート・アクション・ジャパン 代表理事
[企業の視点から]
 加藤 茂夫 気候変動イニシアティブ 共同代表

討論「問われる日本の鉄鋼業の選択」
ウィド・ウィチカ アゴラ・インダストリー プロジェクトマネージャー
西田 裕子 自然エネルギー財団 シニアマネージャー(気候変動)
[モデレーター]相川 高信 自然エネルギー財団 上級研究員

登壇者紹介

  • ウィド・ウィチカ(Wido Witecka)
    アゴラ・インダストリー プロジェクトマネージャー
    鉄鋼、化学、セメント産業の脱炭素化に関するプロジェクトマネージャー。ドイツと欧州の様々な産業における脱炭素化プロジェクトを経て、現在は世界の鉄鋼業の転換を推進する。
    2018年のアゴラ・エネギーヴェンデ入職以前は、北京の国際協力協会とボストンコンサルティンググループでエネルギーと気候政策の仕事に携わった。ルアーブル、北京、ケンブリッジで東アジアを重点に、政治経済学を専攻、特にグローバルな視点で持続可能な開発戦略を研究した。
  • 竹内 靖典
    コーポレート・アクション・ジャパン 代表理事
    元スタンダードチャータード銀行在日代表 兼 最高経営責任者(CEO)。大学卒業後、日本長期信用銀行、外資系金融機関数行にて38年の間、アジア、欧州・中東・アフリカ地域をカバーする国際金融業務に従事。スタンダードチャータード銀行在日代表時には、気候変動に対する金融の役割について積極的に情報発信を行う。2022年にCAJ代表理事に就任。座右の銘は「障子を開けてみよ、外は広いぞ」(豊田佐吉)。東京大学法学部卒。
  • 加藤 茂夫
    気候変動イニシアティブ 共同代表
    リコーのサステナビリティ担当役員として、2018年4月、日本企業として初のRE100参画を実現したほか、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の共同代表、World Environment Centerやグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)の理事として、気候変動問題を中心に企業・産業界の社会課題解決への貢献を牽引。また、末吉竹二郎氏ととともに、日本の幅広い非国家アクターのネットワーク創設を提唱し、2018年7月、JCI設立に貢献。2023年3月より現職。

イベント詳細

日時 2023年7月12日(水)13:30-15:00
会場 イイノホール&カンファレンスセンター  Room B
主催 公益財団法人 自然エネルギー財団
参加登録・参加費 無料(要事前登録)

外部リンク

  • JCI 気候変動イニシアティブ
  • 自然エネルギー協議会
  • 指定都市 自然エネルギー協議会
  • irelp
  • 全球能源互联网发展合作组织

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